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当科について

総合診療、家庭医療領域では、よくある病気(common disease)を診療する力を身に着けつつ、大学病院内では不明熱、感染症、複雑な病態などにgeneralistとして対応します。基本理論として患者さんの心理社会背景を大切にすることを念頭においていますので、医療者側のキャリア形成、ワークライフバランスも当然重要視しています。医師自身が充実した生活、家族関係を築けているからこその、より良い診療ということを前提に、多様性を受け入れつつ、個人個人にあわせたキャリアをサポートします。プライマリ・ケアはどの分野、どのセッティングに復職されるときにも役立つcommonな健康問題を扱いますので、復帰前の再学習やスローペースでの学びも支援します。

このような方々に最適

  • 復職を考えているが、その前に診療の基本を取り戻したい方
  • 基本手技のトレーニングを行いたい方
  • 家庭などの都合で、フルタイムの就業が難しい方
  • 将来、開業を考えているので、 疾患のプライマリケア診療の基本を学びたい方
  • 救急医療の基本を学びたい方
  • 当科の連携病院での勤務を希望される方
  • 転居などの都合で、短期間当院または連携施設での勤務を希望される方
  • 当科で研究をしたい方
  • 当科で学位の取得をめざす方
  • 専門医の取得をめざす方
 

研修内容

  • 外来診療の見学、陪席を行う。
  • 外来患者の診察を行う。
  • 検査の陪席を行う。
  • シミュレータで模擬診療を行う。
  • 入院患者を常勤主治医と共に受け持ち、診断や治療計画の立て方を習得する。 
  • 侵襲的検査・治療の見学や介助を行う。
  • リハビリテーションチームや栄養チームなど院内の他部門との連携を習得する。
  • 臨床研究を行い、学会発表や論文発表を行う。
  • 学位を取得する。

プログラム

・特にプログラムはなく、希望に応じます。

総合診療科のスケジュール


 

午前
 
外来 外来 外来 外来 外来 外来
           
午後
外来 外来 外来 外来 外来  
           

オンラインでのポートフォリオ(症例経験の共有)勉強会など自宅から参加できる学習支援も
多く取り組んでいます。回診やカンファレンス参加の途中でも都合に合わせて就業時間を決めることができます。

入院診療

チーム主治医制なので複数のメンバーで常時5名~10名ほどの患者さんを担当します。入院は、不明熱の診断治療、肺炎や尿路感染などの日常的な感染症、高齢者などの退院支援の必要な例や、複雑困難事例など多岐にわたります。また他科で診断困難な患者さんを連携して診ていくことも多くあります。チーム内で情報を共有し、病歴や身体所見、検査所見を十分にディスカッションしながらチーム全体として診療をすすめていきますので、安心して仕事に取り組める環境を作っています。個人の状況によって、時間外待機や休日当番の免除、当直免除、月に入れる回数を決めるなど個別に対応をします。周囲のサポートのなかで病棟診療に集中できる環境は大きな学びを得られると思います。

外来診療

 個々の能力、可能な時間に合わせて外来枠を担当します。一般的な感染症の鑑別やよくある健康問題への対処、心理社会的要因の関連する諸症状の診療など、外来内容も多彩です。継続して長く患者さんに寄り添っていけることは、非常にやりがいがあります。外来が長引く場合などは、その日の時間外メンバーがサポートすることができます。また連携病院、連携クリニックでの研修、勤務を合わせることで、大学病院とは違った環境のなか、よりcommonな健康問題への対処を身に着けつつ、個々の事情にあわせた研修の継続が可能です。

過去に復職した方のご紹介

・体調不良での長期休職後、段階的に勤務に復帰し、最終的に他院での常勤勤務まで復帰した例
・ご家族の事情で休日当番を免除しながら平日フルタイムをつづけた例 
・子供が小さい間、非常勤勤務と主要なカンファレンスへの参加のみで負担を軽減した例
・他院に勤務しながら大学院生として研究を続け、学位取得を目指している例
・海外での仕事を経て日本の臨床に戻るため、研修をサポートした例

復職を考えておられる方へ

私たちにも体調や家族、生活があり、個々に仕事ができるペースは異なります。いい仕事をするには、充実した私生活を楽しく送れていることが大切だと考えます。当科では、個人のバックグラウンドを十分に理解しつつ、働く個人の家族も一緒にケアできるような職場を目指しています。介護、留学、病気、出産や育児といったライフイベントがあるときにも、それぞれの事情に合わせて研修プログラムを柔軟に変更し、希望を十分に聞きながら、続けていただける環境について話し合います。スローペースでも仕事を続けられることは、とても大切なことですし、長期間の離職後の復帰もサポートしていきたいと考えます。
プライマリケア、家庭医療、総合診療に少しでも関心のある方は、キャリア形成についてぜひ一度ご相談ください。