活動事例紹介

我が国における令和4年の全国の救急出動件数はおよそ年間723万件と、初めて700万件を超え過去最高となりました。高齢化社会が進み、高齢者の搬送は62%まで占めるようになり、急性期を含めての包括的地域一体型医療圏の構築を見据えて、各医療圏における救急医療の必要性は今までになく高まっています。本学の救急医療部では以下について取り組み、多様化、重症化する救急搬送に対応しています。
① 救急車ホットライン開設
② プロ意識を持った救急医療の展開
③ 各専門科との連携強化
④ 魅力ある救急医学教育
⑤ リサーチワークの充実化
⑥ 特別救急隊(ドクターカー)の運営
全国的に高齢化が進む中、本学の位置する高槻市においても65歳以上の人口比率は平成21年の20%から令和1年は29%に増加し、高槻市救急出動件数はコロナ禍で一時的に減少したものの増加の一途をたどっています(図1)。増え続ける重症救急の受け入れという社会的ニーズに応えるため、2022年7月に救命救急センターを設置し、命を守る地域医療の安心の砦として新たなスタートをきりました。
今まで以上に重症救急の受け入れ行い令和5年の救急車受け入れ台数は6,000件を超えました(図2)。令和7年に、病院新棟本館B棟も完成しますが、必ず発生するとされている南海トラフ地震にも対応できる免震構造はもちろんのこと、最新の設備を備えた蘇生・手術室をはじめ、複数重症傷病者の同時受け入れにも対応可能な蘇生・救命処置室を設置し運営しています。災害・事故や急病は時と場所を選ばす突然起こり、平穏な日常を脅かします。市民の皆様が安心して暮らして行けるよう、24時間365日、どんな時でも対応できるように「救命救急医療」を充実させていきます。
救命救急センター 蘇生・手術室
救命救急センター入口