活動事例紹介

高槻市と協働の妊娠前からの健康づくりのためのリーフレット配布事業
【大阪医科薬科大学 医学部 衛生学・公衆衛生学Ⅰ・Ⅱ教室】

本学で実施している「たかつきモデル」 プロジェクトの一環として 「母子コホート研究」では高槻市在住の妊婦の生活習慣、食習慣について調査を行っています。その研究結果より、高槻市在住の妊婦に葉酸サプリメント の摂取率が低いことが明らかとなりました。葉酸はビタミンB 群の一種であり、摂取が不足するとは 胎内の赤ちゃんの発育に影響を 及ぼすことが知られています。妊娠を計画している女性、妊娠の可能性がある女性および妊娠初期の妊婦は葉酸のサプリメントの摂取が必要とされていますが、全国的にも摂取率は低い状況です。

高槻市では、子育て世代包括支援センター事業において、妊娠前から子育て期までの支援が行われています。高槻市子ども保健課と医学部衛生学・公衆衛生学Ⅰ・Ⅱ教室と公衆衛生学実習に参加した4年生の医学部学生が協力して、妊娠時に葉酸を摂ることの必要性についてリーフレットを作成しました。リーフレットは2021年10月より高槻市へ婚姻届を提出したみなさまに市民課より配布されています。

若い世代、特に妊娠前の女性に対し健康なからだづくりや、妊娠のごく初期における葉酸摂取の必要性等について行政から啓発する機会は少ないのが現状です。今回、婚姻届の提出時に本リーフレットを配布することにより、多くの対象者に妊娠前からの葉酸摂取の重要性について周知することが期待でき、またプレコンセプションケアの一環として、パートナーをも含めて妊娠前の健康づくりを啓発する機会となると考えられます。

さらに、現在、高槻市に妊娠届を提出した全妊婦については、子ども保健課の協力を得て、妊娠前、妊娠初期の生活習慣、食習慣の調査を実施しています。今後も健やかな妊娠・出産、妊娠前からの健康なからだ作りの啓発に取り組んでいきます。

連携:高槻市子ども保健課

 

婚姻届け提出時に配布しているリーフレット

衛生学・公衆衛生学教員、子ども保健課のみなさんと本学の学生