大阪医科薬科大学 サステナビリティ活動 2021
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感染症が集団発生した場合のサポートだけでなく、各病院における耐性菌、抗菌薬使用量、手指消毒剤や個人防護具の使用量を調査し、それらの結果を病院名は伏せてフィードバックしながら地域全体の感染対策のレベルアップに努めています。 現代社会では、高度耐性菌が市中から病院内に持ち込まれる時代が始まり、従来の細菌学的検査法の限界がきています。そこでネットワーク内で検出された高度耐性菌の遺伝子学的な検討を実施し、所轄保健所と連携し対応を行っています。国の策定したAMR(薬剤耐性菌対策)アクションプランでもこのような地域連携が必要と示され、先進的な取り組みであると感染対策関連の学会等でも評価されています。 感染対策室は、院内では適正な手洗いや個人防護具の使用、適正な検査や抗生物質の適正使用など感染対策に関する情報を講習会や各種広報手段を用いて周知するとともに、室員が現場に行き、具体的なアドバイスを行うことなどにより院内感染の拡大防止に努めています。抗菌薬の使用量、検査件数、消毒用アルコールの使用量、耐性菌検出数や感染症の発症数などを調査し、その結果を次の対策に活かしています。また地域との関係を重視し、大阪府三島医療圏のほとんどの病院と「北摂四医師会感染対策ネットワーク」を組織し、率先垂範して私立医科大学協会や行政からの感染関連情報を伝達するとともに、相互評価や情報交換を行い、知識や資源の不足しがちな中小病院への啓発や指導を行っています。地域コミュニティとの連携による感染対策の実践【医療総合管理部-感染対策室】501SDG2SDG4SDG5SDG6SDG7SDG8SDG10SDG11SDG12SDG13SDG14SDG15SDG16SDG3SDG9SDG17SDG

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