大阪医科薬科大学 サステナビリティ活動 2021
40/64

の受け入れに応えるため、大阪医科薬科大学病院に救命救急センターを設置して、今まで以上に重症救急の受け入れ態勢を整えています。 近い将来、必ず発生するとされている南海トラフ地震にも対応できる免震構造を採用した病院新本館A棟には、最新の設備を備えた救急専用の蘇生・手術室をはじめ、複数の重症者の同時受け入れにも対応可能な蘇生・救命処置室を設置しています。災害・事故や急病は時と場所を選ばず突然起こり、平穏な日常を脅かします。さらに高槻市のドクターカー事業にも協力し、市民の皆さんが安心して暮らして行けるよう、24時間365日、どのような時でも対応できるように「救命救急医療」を充実させています。 我が国における2018年の救急出動件数は年間660万件で、そのうち高齢者の搬送は60%までを占めるようになりました。高齢化が進み、急性期を含めての包括的地域一体型医療圏の構築を見据えて、各医療圏における救急医療の必要性は今まで以上に高まっています。大学病院の救急医療部では2013年から以下の取り組みを行い、多様化、重症化する救急搬送に対応しています。□救急車ホットライン開設□プロ意識を持った救急医療の展開□各専門科との連携強化□魅力ある救急医学教育□リサーチワークの充実化 全国的に高齢化が進む中、本学の位置する高槻市においても65歳以上の人口比率は2009年の20%から2019年は29%に増加し、救急搬送件数は増加の一途をたどっています。その状況に応じて、大学病院では救急搬送の積極的受け入れを目指してきました。2018年の本院の救急車受入数は3,113件で2012年の1.7倍となり(図1)、3次救急・重症救急を含めた受入数は年々増加しています。今後さらに増え続ける重症救急図1.救急車受入数高規格救急車内の設備高規格救急車401SDG2SDG4SDG5SDG6SDG7SDG8SDG10SDG11SDG12SDG13SDG14SDG15SDG16SDG3SDG9SDG17SDG2,0002,5003,0003,5001,5001,00050002016年2017年2018年2015年2014年2013年2012年(件)地域医療の安心の要 「救命救急」の新たな展開【医学部 救急医学教室】

元のページ  ../index.html#40

このブックを見る