大阪医科薬科大学 サステナビリティ活動 2021
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などで用いられています。医療職者が行う禁煙支援を促進し、特定保健指導を含む保健指導の機会においては、複数の生活習慣の問題を有することが多い喫煙者に対する禁煙指導の強化により、一層の生活習慣病予防・改善につながるものと考えます。 たばこ対策に関しては、我が国のたばこ規制は諸外国と比較して遅れていることを指摘し、厚生労働省「喫煙と健康 喫煙の健康影響に関する検討会報告書(通称、たばこ白書)(2016)」の第3章たばこ対策の根拠資料の一つとなっています。これまで我が国の喫煙は紙巻たばこが主流でしたが、近年は煙のでない新型たばこの流行が顕著で、公衆衛生上の新たな課題となっています。こうした研究を発展させ、たばこの多様化が進んでいる現代社会に対応するたばこ対策に寄与していきたいと考えています。 メタボリックシンドロームを含む生活習慣病の予防に向けて、危険因子の一つである喫煙をテーマとした研究を行っています。主な研究活動は、喫煙と生活習慣病に関する研究、たばこ対策に関する研究です。 喫煙はメタボリックシンドロームのリスクを増大させること、喫煙者は生活習慣に偏りがあるものの、禁煙年数が長いほど生活習慣の乱れは少ないことを明らかにしてきました。また、メタボリックシンドロームを含む生活習慣病は肥満を基盤として次々と心疾患、脳血管疾患、認知症などの疾病が引き起こされていきますが、喫煙者は体重の減量に成功しにくいことが分かりました。これらの研究知見は、厚生労働省「禁煙支援マニュアル(第二版)(2013)」・「禁煙支援マニュアル(第二版)増補改訂版(2018)」、日本肥満学会「肥満症診療ガイドライン2016」、書籍では「第三期 特定健診・特定保健指導ガイド(2018)」喫煙と生活習慣病に関する研究成果概要図生活習慣病予防に向けたたばこ対策の推進に関する研究【看護学部 公衆衛生看護学領域】321SDG2SDG4SDG5SDG6SDG7SDG8SDG10SDG11SDG12SDG13SDG14SDG15SDG16SDG3SDG9SDG17SDG

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