大阪医科薬科大学 サステナビリティ活動 2017
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81地域還元事例9災害派遣医療チームによる積極的な災害医療支援活動(大阪医科大学病院)事例10地域の「災害拠点病院」としての役割(大阪医科大学病院) 大阪医科大学病院は平成9年3月に災害拠点病院に指定されました。病院が大規模災害時に果たす役割は、入院患者の安全確保と病院機能の維持、被災患者の受入れ体制の確保、災害時医療チーム派遣が主となります。また、災害拠点病院である本院では、三島二次医療圏における災害医療活動の中心を担う役割があり、二次救急告示病院への災害対策教育研修の実施等、病院連携強化に取り組み、来たる南海トラフ大地震に備えています。附属病院災害対策委員会においては、災害対策に関する職員教育、院内における防火・防災対策に関する設備整備、災害拠点病院として被災者受け入れに関すること等検討を重ね、年間計画として、病棟避難訓練、災害訓練、災害医療研修会、緊急連絡網検証訓練、ゲリラ豪雨対策訓練、消火器取り扱い訓練、起震車体験乗車等を実施。医療材料・水・食料・災害トイレ等の備蓄も毎年見直しを図っています。またDMATの養成、災害医療現場への派遣、公的災害訓練への参加を行っています。 阪神淡路大震災の教訓から、災害拠点病院とDMAT※1(Disaster Medical Assistance Team: ディーマット)が国により創設されました。大阪医科大学病院は、三島圏域の災害拠点病院と指定され、またDMATも10名の隊員が登録をしています。DMATは、大きな災害の直後に病院から被災地に派遣され、トリアージ※2、治療、患者搬送、病院支援、避難所での診療など様々な支援活動を行います。 平成28年熊本地震の際には、本院のDMATが発災当日に出動し、3日間の急性期医療支援活動を行いました。 近い将来の発生が予想される「南海トラフ巨大地震」では、大阪府も被災することが想定され、平時より訓練に参加し、研鑽を積んでいます。また、地域住民の方への災害に対する啓発も大切であり、市民公開講座(当大学主催)の開催や、小学生を対象にしたこども大学(高槻市主催)でのDMATの活動を体験していただいています。※1「災害急性期に活動できる機動性を持ったトレーニングを受けた医療チーム」※2災害・事故現場などで一度に大勢の負傷者が発生した時に、重症度によって  治療の順番を決めること小学生のDMAT体験熊本地震の参集場所でのDMAT全体ミーティング平成28年1月に実施した災害避難訓練の様子

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