大阪医科薬科大学 サステナビリティ活動 2017
35/92

35社会的責任合同カンファレンスの様子 感染対策室は、院内では適正な手洗いや個人防護具の使用、適正な検査や抗生物質の適正使用など感染対策に関する情報を講習会や各種広報手段を用いて周知するだけでなく、室員が現場に行き、具体的なアドバイスを行うなどして院内感染の拡大防止に努めています。抗菌薬の使用量、検査件数、消毒用アルコールの使用量、耐性菌検出数や感染症の発症数などを調査し、その結果を次の対策に生かしています。 また地域との関係を重視し、大阪三島医療圏の殆どの病院と「北摂四医師会感染対策ネットワーク」を組織し、率先垂範して私立医科大学協会や行政からの感染関連情報を伝達するとともに、相互評価や情報交換を行い、知識や資源の不足しがちな中小病院への啓発や指導を行っています。感染症が集団発生した場合のサポートだけでなく、各病院における耐性菌、抗菌薬使用量、手指消毒剤や個人防護具の使用量を調査し、それらの結果を病院名は伏せて合同カンファレンスでフィードバックしながら地域全体の感染対策のレベルアップに努め、その結果は本院の感染対策の評価と自己啓発にも役立っています。 現代社会では、もはや耐性菌は病院内のものという時代から、高度耐性菌は市中から病院内に持ち込まれる時代になり、従来の細菌学的検査法の限界が指摘されています。 そこで地域ネットワーク内で検出された高度耐性菌を収集し、遺伝子学的検討を含む検査結果をフィードバックしていますが、今後、このような試みがますます重要となってくると考えます。感染対策室長は、高槻市や島本町の感染症や予防接種に関する委員として、多方面で地域の感染対策に貢献するように努めています。地域コミュニティとの連携による感染対策の実践【大阪医科大学感染対策室】■消費者(患者様/学生・生徒等)課題感染防止対策加算1病院加算1:9施設、加算2:17施設、全26施設(注)※     は加算1と加算2病院との連携平成29年4月感染防止対策加算2病院は、施設基準届出(株式35の3)に記載(注)加算1、加算2の病院はともに感染制御チームを有し、加算1の病院はより高度な対応が可能で加算2の病院を指導する役割も求められる

元のページ  ../index.html#35

このブックを見る