大阪医科薬科大学 サステナビリティ活動 2017
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27社会的責任職場における人材育成と訓練【法人】 近年、二度にわたる学校法人合併や三島南病院の開院、BNCTプロジェクトの開始など、本法人の経営環境は大きく変化しています。 また、教育・研究分野においても、最新の国際情勢を反映したグローバリゼーションの浸透、競争的資金導入による研究資金獲得競争の激化、産学官・地域連携活動の活発化がもたらす他大学や自治体、企業との連携強化など、教育・研究情勢を取り巻く環境は大きく変化しています。医療分野では、超高齢社会への対応が求められ、未病の予防の一層の推進、高度先進医療の進化、増え続ける救急患者への対応、地域医療や訪問看護に対する比重の増加など、取り組むべき課題が大きく変化しつつあり、それら全ての領域において適切に対応していく必要性に迫られています。私たち自身がこうした厳しい環境変化に対応していくためには、一人ひとりが常日頃より学習意欲を持ち続け、自らの努力で新局面に柔軟に適応できる能力を身につける必要があり、法人ではこうした厳しい経営環境を克服する観点から、多様な取り組みを始めています。その中から幾つかをご紹介します。■労働慣行人事評価制度の導入・展開とSSDのための研修(法人) 人事評価制度については平成14年度から導入し改善を重ねてきました。平成28年度から新たに処遇に反映させる形で改正し、事務職、コメディカルを中心に運用されています。職員の業務量と質の「見える化」を図り、客観的・公正に判断し評価します。明確な指標を評価者・被評価者が共有しながら業務に取り組むことで、職員の意欲喚起を目指しています。また人事処遇や配置転換、報酬制度に反映し、教員を含めた全教職員への適用を目標としています。 SSD(自己啓発)については、本法人では従来から行っていましたが、大学設置基準の改正を受け平成28年度に「学校法人大阪医科薬科大学 職員研修に関する基本方針」を定めました。同時に年度計画として「大学SD基本計画(平成29年度年度計画)」を定め施行しています。内部講師・外部招聘講師などを招き幅広い知見を獲得できる体制を整えています。今後も対象者の拡大や内容等を随時見直し、充実させていきます。事例1「FD&SD教育・研究集会、講演会等」によるスキルアップ (法人) 平成27年6月の新学長就任後、徹底した「教学改革」方針が打ち出されるとともに具体的な行動目標が明確にされ、四半期毎の活動成果を、定期的に開催される「FD&SD教育・研究集会」(5回開催)の場で、全教職員や学生への活動状況や課題などと共に開示し、情報の共有化を図っています。本集会には大阪薬科大学や高槻中学校・高等学校、留学生などの参加も得て、オープンな環境の中で忌憚のない第三者意見を確認できる良い機会となっています。特に各プロジェクト責任者が質問に即答する形式が好評で、参加者のスキルアップにもつながっています。また、平成28年8月31日には、国立研究開発法人 日本医療研究開発機構(AMED)末松誠理事長、平成29年1月23日には、ノーベル賞受賞者の山中伸弥京都大学iPS細胞研究所所長をお招きして講演会を開催し、それぞれ約300名、500名超の教職員と学生が講演会に参加しました。教育・研究活動に関する強い指導力の下、積極的な改革への取り組みは、科学研究費や補助金の採択結果など多くの面で好影響となって表れてきています。事例2

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