大阪医科薬科大学 サステナビリティ活動 2017
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72 近年における医療の高度化、複雑化に対応し、安全で安心できる医療の提供を行うためには、「看護職者」の能力向上と教育指導現場である大学と看護実践現場である病院における「教育連携支援の枠組みづくり」が急務となっています。しかしながら、各病院における教育プログラム実施責任者による看護教育体制の構築や学習の機会は、病院規模で格差があることから、平成28年度、看護学実践研究センター人材開発担当が主体となり、「病院研修で活用できる人材育成教育プログラムの展開」をテーマに、各病院における看護職者を再教育するための教育プログラム構築を支援する研修を企画・開催しました。 地域の6病院から副看護部長、管理補佐教育担当者、病棟師長、所属部門教育担当者の参加があり、セミナー後の感想は、「思考過程を分析すること、データで裏付けすることの大切さを改めて感じた」「新たな方法で、思考力を高めることを学ぶことが出来た」「頭が固くなっていると思うので少しでも柔軟にいろいろ発想ができるようにしたいと思った」など、看護現場における今後の教育のあり方について前向きな意見が寄せられました。この教育プログラムを構築するための支援活動は、地域医療の質を高め、病院ごとの看護の質のバラつきをなくす効果があり、大学が教育機関として最も評価される活動の一つとも言えます。 また、本年度は上述した教育プログラム構築者に対する支援活動の一環として、地域病院の現任教育担当者を対象に、アクティブラーニングによる思考の展開を体験しながら学ぶことができるように、2回連続参加の演習教育プログラム「IBL(Inquiry-based learning)の活用による思考力構築体験研修」を企画し好評を博しました。本プログラムは本年度から始まった企画であり2回連続参加型演習であったことから、参加者は7名でしたが、IBL自己体験や、多角的な物の考え方や発想力の重要性など高い評価が相次ぎ、セミナー継続や個別学習会の希望が寄せられ、プロジェクトの効果性の高さを確認しました。3.人材育成「地域病院教育と担当者研修」看護職者の再教育

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